エンジニアの残業時間と他の職種の残業時間を比較すると、一般的な平均残業時間が9.4時間であるのに対して、エンジニアの平均的な残業時間は23.4時間と多いことが分かる。なぜ、エンジニアの残業時間が多くなってしまうのかというと、いくつかの原因が考えられる。
たとえば、デスマーチの発生率が高いからだ。エンジニアは需要のわりに供給が足りていない傾向があるため、人員が不足しぎりぎりの状態でプロジェクトを進めているところも多い。納期は簡単に変更できるものではないので、就業時間を伸ばして完成させるしかない。また、突然のトラブルが多いという理由もある。クライアントからの突然の仕様変更など、予期せぬことが起こることはエンジニアの仕事にはよくある。越したトラブルの積み重ねが残業を生み出している。
そして、人材不足も原因の1つである。全ての原因はこれを解消するだけでなくなるのではないかというほど、エンジニアの人材不足は深刻である。こうしたエンジニアの残業を減らすための対策としては、まずは計画通りに仕事を進行することである。もちろん計画通りに行くことは少ないが、大前提としてこれができないと状況はより厳しくなるだろう。
また、ノウハウなどをチーム内で徹底的に共有しておくことだ。自分だけが仕事ができても、全体的な残業は減らない。1人1人の技能を上げることは、仕事の効率化につながるので、人材を育てるという意味でも有効な対策方法だ。フリーランスの場合は、エージェントに相談して、最初から余裕のある日程を組んでおくことをおすすめする。何事にも余裕は大切だ。